# 経営資源とは?
ITパスポート試験で頻出のキーワードに「経営資源」があります。
経営資源とは、企業が事業を行うために必要な基本的な要素のことを指し、一般的には以下の4つに分類されます。
- ヒト(人材):社員のスキルや経験、組織力
- モノ(設備や原材料):工場、機械、製品、サービスなど
- カネ(資金):資本金、売上、投資資金など
- 情報:顧客データ、市場情報、技術ノウハウなど
👉 試験では「経営理念」「ブランド」「ロゴ」などを選択肢に混ぜてきますが、これは資源ではなく「企業の方向性や価値観」を表すものです。
そのため、正しい答えは 社員のスキル=ヒトに含まれる となります。
# バリューチェーン分析とは?
バリューチェーン分析は、経営学者マイケル・ポーターが提唱した考え方で、企業活動を「価値の連鎖」として分析する手法です。
主活動(直接的に価値を生み出す活動)
- 購買物流(原材料の調達・入庫)
- 製造(製品やサービスの生産)
- 出荷物流(製品の配送・出荷)
- 販売・マーケティング(顧客への販売活動)
- サービス(アフターサポートや顧客対応)
支援活動(主活動を支える活動)
- 全般管理(経営管理、財務など)
- 人的資源管理(採用・教育・人事制度)
- 技術開発(研究開発、IT活用)
- 調達(資材・設備の購入)
👉 試験では「製造」は主活動に含まれますが、「人事管理」「財務」「研究開発」は支援活動に分類されます。
# ERPの目的
ERP(Enterprise Resource Planning:統合基幹業務システム)は、企業の主要な業務システムを統合的に管理する仕組みです。
ERPの特徴
- 販売、生産、在庫、会計、人事などの情報を一元管理
- 部署ごとにバラバラだったシステムを統合して効率化
- 経営状況をリアルタイムで把握できる
ERPのメリット
- 業務の重複を削減し、コスト削減につながる
- 部署間でデータを共有しやすくなる
- 意思決定をスピーディーに行える
👉 よくある混同ポイント
- CRM(顧客関係管理):顧客との関係を管理する仕組み
- SCM(サプライチェーン管理):物流や在庫を最適化する仕組み
- ERPはそれらを含めた「会社全体の基幹システム統合」が目的です。
したがって、Q10の正解は 基幹業務システムを統合する でした。
✅ まとめ
今回取り上げた3つは、ITパスポートだけでなく基本情報技術者試験でも必ず出題される重要テーマです。
- 経営資源:ヒト・モノ・カネ・情報
- バリューチェーン:主活動と支援活動の違いを理解
- ERP:基幹業務システムを統合し、全社的な効率化を図る
これらをしっかり押さえておくことで、ストラテジ系の得点力が大きく上がります。
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